猛暑日に突然停止も！？外気温のせいで起こるエアコンのトラブルとその対策

皆さん、こんにちは。宮城県塩竈市を拠点に仙台市を中心として業務用エアコンの販売・設置・修理工事を手掛ける株式会社菜花空調_業務用エアコン.comです。

毎年のように更新される猛暑の記録。オフィス、店舗、工場など、どんな場所でもエアコンは私たちにとって欠かせない存在です。しかし、この猛暑は、実はエアコンにとって大敵であることをご存知でしょうか？

「設定温度を下げてもなかなか涼しくならない…」「いつもは大丈夫なのに、なぜか今日はエラー表示が出た…」

もし、そんな経験があるなら、それは外気温が原因かもしれません。外気温が高い日は、エアコンに想像以上の負荷がかかっており、様々なトラブルを引き起こすリスクが高まるのです。

今回は、外気温が高いことで業務用エアコンに何が起きるのか、そのメカニズムと具体的なトラブル、そして今すぐできる対策について、プロの視点から解説します。

🟧なぜ外気温が高いとエアコンは「弱る」のか？

エアコンは、室内の熱い空気を吸い込み、その熱を室外機を通じて屋外に放出することで部屋を冷やします。この熱を捨てる作業が、エアコンの冷房効率を左右する最も重要なポイントです。

外気温が上がれば上がるほど、室外機は熱い空気の中に、さらに熱を捨てなければなりません。これは、例えるなら「熱いお風呂のお湯を、沸騰したお湯の中に捨てる」ようなものです。当然、効率は著しく低下し、エアコンには大きな負担がかかります。

外気温の上昇は、エアコンの運転効率を低下させるだけでなく、故障のリスクにも直結します。

外気温が高くなると、室外機が効率的に排熱できなくなります。その結果、エアコンは設定温度まで部屋を冷やすために、より多くの電力を使って長時間稼働しなければなりません。

症状:
- 設定温度を下げても、なかなか涼しくならない
- いつもより風が弱くなった気がする
- 運転が止まらず、ずっと稼働し続けている
- 月々の電気代が急激に高くなる

コンプレッサーは、エアコンの心臓部であり、熱を運ぶ冷媒ガスを圧縮する重要な役割を担っています。外気温が高い状態が続くと、コンプレッサーは常に高温・高負荷な状態で運転し続けなければなりません。

症状:
- 寿命が短くなる: 部品の劣化が早まり、通常より早く故障するリスクが高まります。
- 異音の発生: 無理な運転による摩耗で、普段とは違う異音が発生することがあります。

猛暑日には、エアコンが自身の部品を守るために、安全装置が作動することがあります。コンプレッサーが過剰に熱を持ちすぎたり、冷媒ガスの圧力が異常に高まったりすると、危険を察知して運転を停止します。このとき、リモコンや本体にエラーコードが表示されることが多いです。

エアコンを外気温の負担から守るには、日頃からのメンテナンスとちょっとした工夫が効果的です。

室外機の環境を整える:
- 風通しを良くする: 室外機の周囲に物や植木を置かず、排熱がスムーズに行われるように十分なスペースを確保しましょう。
- 直射日光を遮る: よしずやすだれ、遮光ネットなどで日陰を作り、室外機自体が高温になるのを防ぎましょう。ただし、通気を妨げないように注意が必要です。
フィルターのこまめな清掃:
- フィルターが汚れていると、室内機から室外機への熱交換が非効率になり、室外機への負担も増します。2週間に一度を目安に清掃しましょう。
プロによる定期的な点検・メンテナンス:
- セルフメンテナンスでは届かない内部（熱交換器、ファン、ドレンパンなど）は、カビやホコリで詰まり、冷房効率を低下させます。
- また、冷媒ガスの量や、部品の摩耗など、目に見えない不具合はプロでなければ判断できません。定期的な専門家の点検・洗浄で、トラブルを未然に防ぎましょう。