こんにちは。宮城県塩竃市を拠点に仙台市を中心として業務用エアコンの販売・設置・修理工事を手掛ける株式会社 菜花空調です。

海に近い工場、店舗、オフィスなどの施設にとって、業務用エアコンの導入・交換は特別な配慮が必要です。なぜなら、潮風に含まれる塩分（塩害）が、通常の機器の故障や寿命低下の大きな原因となるからです。

通常の選び方やメンテナンスを適用すると、数年でサビが発生し、高額な修理費用が必要になるリスクがあります。この記事では、塩害という特殊なリスクから機器を守り、寿命を延ばすための機種選定、設置、メンテナンスの選び方をプロが徹底解説します。

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1.海沿いの業務用エアコンに潜む最大のリスク「塩害」とは

海岸近くの施設では、目に見えない塩分が常に機器にダメージを与え続けています。

塩害のメカニズム

海水に含まれる塩分が微粒子となり、潮風に乗って飛散します。この塩分が業務用エアコンの室外機（特に金属製の熱交換器や内部の電子基板）に付着すると、水や湿気と反応してサビや腐食が急速に進行します。

塩害がもたらす影響

塩害は、単なるサビの問題ではありません。腐食が電子基板にまで及ぶと、機器が突然故障したり、性能が急激に低下したりします。その結果、寿命が大幅に短くなり、通常想定されるよりも早く高額な交換費用が必要になります。

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2.塩害対策を重視した業務用エアコンの選び方

海沿いに設置する業務用エアコンの選び方は、一般的な地域とは根本的に異なります。最優先すべきは、メーカーが提供する塩害対策仕様の機種選定です。

1️⃣ 「耐塩害仕様」または「重耐塩害仕様」の選定

海岸からの距離に応じて、通常の機器ではなく、防サビ塗装が強化された「耐塩害仕様」や、より強力な「重耐塩害仕様」を選ぶことが必須です。

設置場所の目安（海岸からの距離）	推奨される仕様	特徴
500m〜2km程度	耐塩害仕様	室外機の金属部分に特殊な防サビ塗装を施し、腐食を抑制。
500m以内	重耐塩害仕様	防サビ塗装をさらに厚くし、基板などにも特殊な耐食加工を強化。

2️⃣ 塗装と材質の確認

カタログや見積もりを確認し、室外機の金属部分に、特殊な防サビ塗装（多重塗装）が施されていること、また、熱交換器など腐食しやすい部品に耐食性の高い材質が使用されているかを確認することが、後々の修理費用を抑える鍵となります。

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3.寿命を延ばすための設置とメンテナンスの対策

適切な機種を選んだ後も、塩害から機器を守るための設置とメンテナンスが必要です。

（1）設置場所の工夫

室外機を設置する際は、海風が直接当たらないよう、建物の裏側や、風向きを考慮した風よけのある場所を選ぶことが重要です。また、室外機全体を覆うことができる防護カバーや囲いを設置することも有効です。

（2）定期的な水洗い（メンテナンス）

機器に付着した塩分をそのままにしておくと、サビが進行します。お客様自身でできる対策として、室外機を定期的に水洗い（真水で洗い流す）することが非常に効果的です。ただし、内部の電気部品を濡らしたり、高圧洗浄機を使用したりすると故障の原因となるため、必ず専門業者の指導を受けてください。

（3）専門業者による点検回数

塩害環境下では、内部の腐食が進行しやすいため、通常の環境よりもメンテナンス回数を増やすことを推奨します。年に2回程度の専門的なメンテナンス（内部洗浄や動作点検）を行うことで、小さなサビの進行を早期に発見し、高額な修理を未然に防ぎます。

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まとめ

海沿いの施設における業務用エアコンは、選び方、設置、メンテナンスのすべてにおいて塩害対策が最優先事項です。

耐塩害仕様の機種を正しく選定し、防サビのための設置と定期的な水洗い、そして専門業者によるメンテナンスを徹底することが、機器の寿命を延ばし、長期的なコストを大きく左右します。

弊社では、海沿い特有の環境を考慮した機種選定と最適なメンテナンス計画をご提案できます。機器の交換・導入をご検討の際は、専門知識を持つ当社へお気軽にお問い合わせください。

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