こんにちは。宮城県塩竃市を拠点に仙台市を中心として業務用エアコンの販売・設置・修理工事を手掛ける株式会社 菜花空調です。

業務用エアコンの管理者の皆様は、フロン排出抑制法により冷媒の定期点検を義務付けられていることをご存知でしょうか。点検を怠ると環境負荷だけでなく、罰則の対象となるリスクがあります。

この記事では、法令遵守と機器の長寿命化につながる、冷媒管理の重要性と定期点検の法的義務について徹底解説します。

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1. 業務用エアコンの「冷媒」管理はなぜ義務化されたのか

業務用エアコンには、高い温暖化効果を持つフロン類が冷媒として使用されています。このフロンガスの漏洩を防ぐため、国は法規制を強化しています。

（1）フロン排出抑制法とは

• 地球温暖化やオゾン層破壊の原因となるフロン類の排出を抑制するために定められた法律です。
• 機器の「使用時」だけでなく、「廃棄時」までのライフサイクル全体でフロンの適正管理を義務付けています。
• 罰則規定も設けられており、業務用エアコンの管理者（所有者や使用者）も義務を負うことが特徴です。

（2）義務を怠った場合の罰則リスク

• 定期点検の未実施やフロンガスの漏洩量報告義務の違反など、行政からの改善命令に従わない場合、50万円以下の罰金などの罰則が科される可能性があります。

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2. 業務用エアコンの点検義務：「簡易点検」と「定期点検」の違い

フロン排出抑制法により、管理者には2種類の点検が義務付けられています。

点検の種類	簡易点検	定期点検
対象機器	すべての業務用エアコン	圧縮機の定格出力が7.5kW以上の機器
実施頻度	3ヶ月に1回以上	50kW以上: 1年に1回以上 7.5kW以上50kW未満: 3年に1回以上
実施者	管理者自身（資格不要）	有資格者（冷媒フロン類取扱技術者など）
主な内容	目視点検による外観の異常確認 （油のにじみ、霜付き、異常音、腐食など）	専門的な知見に基づく冷媒漏洩検査 （直接法または間接法）
記録義務	記録簿を作成し、機器の廃棄後3年間保存	記録簿を作成し、機器の廃棄後3年間保存

（1）簡易点検（全ての業務用エアコンが対象）

• 頻度と実施者: 3ヶ月に1回以上。専門的な資格は不要で、管理者が自ら目視で行うことが可能です。
• 内容: 機器の外観（室外機、配管）に油のにじみ、霜付き、異常音、腐食がないかなど、異常がないかをチェックします。
• 記録: 点検結果は記録簿に記載し、機器の廃棄後3年間の保存が義務付けられています。

（2）定期点検（一定規模以上の機器が対象）

• 対象機器: 圧縮機の定格出力が7.5kW以上の業務用エアコン。
• 頻度: 定格出力が50kW以上は1年に1回以上、7.5kW以上50kW未満は3年に1回以上。
• 実施者: 冷媒フロン類取扱技術者などの専門的な知見を有する有資格者が実施する必要があります。
• 内容: 簡易点検では発見できない微小な冷媒漏洩を検知するための専門的な検査（直接法/間接法）を行います。

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3. 定期点検をプロに依頼するメリット

定期点検は法令遵守のためだけでなく、機器の維持管理においても大きなメリットがあります。

（1）故障の早期発見と長寿命化

• 専門的な点検により、冷媒漏洩などの軽微な異常を早期に発見・修理できます。冷媒が不足すると、機器の寿命を縮め、効率が大幅に低下します。

（2）電気代の削減（省エネ）

• 冷媒が漏れると暖房・冷房の効きが悪くなり、設定温度を必要以上に上げ下げしてしまい、電気代が高騰します。定期的な点検は、機器を最高の効率で稼働させ、省エネに繋がります。

（3）法的リスクの回避

• 専門業者に依頼することで、複雑な点検記録簿の作成・保存や、フロン漏洩時の国への報告など、法令上の義務を確実に履行できます。

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まとめ

業務用エアコンの冷媒管理は、地球環境保護の観点からフロン排出抑制法によって厳しく義務付けられています。管理者には、3ヶ月ごとの簡易点検と、一定規模以上の機器に対する1〜3年ごとの有資格者による定期点検が課せられます。

この定期点検は、単なる法令遵守だけでなく、冷媒漏洩による機器の故障や電気代の高騰を防ぎ、機器の性能を維持するために不可欠です。点検を怠り、冷媒が漏洩し続けた場合、高額な罰則が科されるリスクもあります。

弊社では、フロン排出抑制法に基づく定期点検を、適切な知識と資格を持った専門家が代行いたします。法令遵守と機器の維持管理でお困りの際は、ぜひご相談ください。

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